井伊直政を演じる菅田将暉「直政はバイタリティがあり生命力が強い男」
大河ドラマ「おんな城主 直虎」特別インタビュー
虎松はのちに万千代、直政と名を改める。直政は戦国最強の精鋭部隊と称えられる“井伊の赤備え”を組織。徳川家康を支え、徳川四天王の1人に数えられ、井伊家再興を果たした人物だ。
ーーオファーを受けたとき、どんな印象を持ちましたか?
「このタイミングで、マイナスからスタートして這い上がっていく男の役が来た。それは僕自身にも頑張れと、尻を叩かれている感じがしました。直政は徳川四天王のなかでダントツに年齢が若く、頭脳明晰で容姿端麗。一見するとカッコイイんだけど、ちょっとしたことを根に持ったり、下の者には厳しかったりという一面もある。成り上がり方も泥臭くて、カッコ悪いところをいっぱいみせて、一つひとつ学んでいく。彼の生き方に自分を投影してしまうところがあり、とてもやりがいを感じます」
ーー撮影が始まって手応えは?
「直政について僕はパーフェクトな男というイメージがあったのですが、劇中の直政はとんでもない奴(笑)。演じてみて感じるのは、直政はバイタリティ、生命力がすごく強いこと。井伊という家名を今一度自分が奪い取るみたいな気持ちを純粋に持ちながら、周囲を怒鳴り散らす。演じていて、すごく気持ちいいです(笑)」
ーー主家である徳川家康の印象は?
「阿部(サダヲ)さんって、不思議な目をしているんです。優しくも見えるし、少し危ない目にも見える。心が読めないし、飲みこまれる感じがあるんです。阿部さんを通じて、これが家康なのか、人の上に立つ目なのかと、僕は勝手に家康の魅力を感じています」
(「歴史人」2017年11月号より)
- 1
- 2